2014年12月13日土曜日

実在しない狂人を創りだした店主たち

「赤い服を着た男」に関するインタビュー撮影を終え、撮影した映像を見直す。
いやいやいや、西荻窪の人々の演技力には本当に驚かされた!


そもそも「赤い服を着た男」なんて存在しないのだ。


しかし、西荻窪の人々のインタビュー証言には鬼気迫るものがあり、真実味を帯びている。撮影は全て一発撮りで、台本は存在せず、セリフも全てアドリブ。にも関わらず、実在しないはずの男がそこに立っていた。

当初のプランではこの時点で作品としてまとめようと思っていたが 、西荻窪の人々によって過剰な要素を注ぎ込まれたこの狂人にどうしても会いたくなった。


「無口でボサボサの長髪、猫背で身なりは貧しいが、教養があり、赤いツギハギのロングコートを身に纏い、毎年クリスマスシーズンになると現れる、50歳か60歳くらい、常にカートを引いている男。妻はガン。」


実在しなかった人物を作り出すため、六畳一間の部屋で作業が始まった。西荻レヂデンスのボスである高村さんやテラッコが集まり、連日に渡って夜通し作業。

「赤い服を着た男」は、木工職人の五十嵐さんが演じてくれる事になった。五十嵐さんは北海道と奥多摩のアトリエを行き来して子供のオモチャや家具を作っているというリアルサンタクロースのような方。しかも50代で長髪。撮影の前日まで北海道で仕事をしていたようで、わざわざ飛行機に乗って駆けつけてくれた。本当にありがたい!



そして次回!
ついに存在しなかったはずの赤い服を着た男が西荻窪の街に舞い降りる!!

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